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研修効果を高める3つのステップ

IDEA DEVELOPMENT(株) 代表取締役 Jason Durkee

 人材育成は企業の存続発展のキーポイントであり,研修は重要な役割を担っています。しかし,私たちが初めてお会いするお客様からいつも問われるのは「研修効果を高めるにはどうしたらよいでしょうか?」ということです。実は,以下にご紹介する3つのステップを踏むことで研修効果は一気に高まりますので,ぜひ実践してみてください。

■ステップ1:効果を高めるための企画立案

 成果が出ない最大の理由は企画段階でインプットばかりを考えていることにあります。
 「○○を教えたい」「○○が分かっていない」「○○を知らないとまずい」「○○力を身につけてほしい」……このようなインプットだけを考えているうちは受講者の行動はあまり変わりません。
 視点を変えて,受講者が研修後にどのようなアウトプットをすればよいかに重点を置いて企画を考えるのがポイントです。「職場で求められているものは何か」「職場に戻って誰がどの場面で何をすればよいか」をイメージし,そこから逆算して企画しましょう。そのように企画して初めて研修効果を得られる可能性が生まれてきます。

■ステップ2:効果を高めるための研修内容

 職場で求められる行動・成果をはっきりさせてこそ,研修の内容を考えることができます。例えば,情報の伝達や知識を増やすことではなく,職場で行動し成果を出すことが求められるのであれば,研修でのインプットに長い時間を使う必要はありません。目安として研修での講義時間は3割未満で構いません。そのかわりに研修でやってほしいプログラムは,次のようなワークになります。
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 ●受講者の理解を確認するクイズや小テスト
 ●受講者が理解したことができるようになるための実践,演習,ロールプレイなど
 ●職場でどのように使うかを考えさせること
 ●具体的なアクションプランを作ること
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 ひとことでいえば,メインは研修後の職場での実践であり,研修の場はあくまで準備という意識の転換が重要です。

■ステップ3:効果を高めるためのフォローの実践

 良い企画と研修があっても,ちゃんとしたフォローがなければ効果は出ませんし,残念ながらそのようなケースが非常に多いのが現状です。
 実際の職場で研修の効果を出すためには,次のようなフォローが望まれます。
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 ●受講者が研修内容を忘れないためにリマンダーメールを定期的に送る
 ●学んだことを完全に自分のものにするため繰り返し定着演習をやらせる
 ●研修で作成したアクションプランを本当に実践するようにメンターや講師で支援する(もちろん上司と職場メンバーを巻き込む)
 ●実践するモチベーションを高め,もっと頑張れるように他の受講者が職場で生かしてうまくいっている事例を共有する
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 すべての研修が明確にビジネスの成果をもたらすとまでは言い切れませんが,少なくとも企画した研修の効果を高めることは比較的難しくありません。上記にご紹介した通り,「効果を高めるための企画立案」「効果を高めるための研修内容」「効果を高めるためのフォローの実践」,この3つのコツを押さえて確実に運用を進めていけば,間違いなく効果は高くなります。

(月刊 人事マネジメント 2019年4月号 HR Short Message より)

HRM Magazine.

 
米国シアトル生まれ。1992年に来日し上智大学に入学。卒業後,研修企画会社に就職し10年間勤務。2003年に独立起業。日本を代表する大手企業から外資系企業まで幅広い業種のクライアントに対して,研修プログラムの企画および講師として,5万人以上の能力アップとビジネス成果の向上に貢献した実績を持つ。

>> IDEA DEVELOPMENT(株)
 https://ide-development.com/